2022年現在、わたしたち夫婦のもとにウリ赤ちゃんが来てくれましたが、実はその前に赤ちゃんが来てくれたことがあります。
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モカちゃんの話⑥
手術前日は夜中12時から飲食禁止でした。食べ物はともかく、水も飲んではいけないというのは辛かったです。コロナ禍で手術前後のぷーさんの立ち合いも禁止されていて、心細くひとりで病院へ向かいました。診察室に行くと、先生が「最後にもう一度エコーを見ておきたい?」と聞いてくれましたが、私は余計に悲しい気持ちになりそうだったので断り、そのまま子宮口を広げる機材を入れました。入れるときに若干痛みはありましたが、入れてしまえば違和感もなく、そのままトイレに行くこともできました。
手術前の待合室ではベッドに横になり脱水を防ぐための点滴を1-2時間打ちました。待合室は新生児室の隣にあるので、産まれたばかりの元気で可愛い赤ちゃんの泣き声が聞こえてきました。みんな、無事に生まれてきてよかったね、と思う一方でモカちゃんはあと1時間後にはお腹からいなくなっちゃうんだな、と悲しくなりました。
産んであげられなくてごめんね、戻りたくなったらまたお腹に戻ってきてね。と何回も心の中で話しかけました。
手術はいつもの診察台のような椅子で、座ると右手に血圧計をはめられ、左手には酸素測定の機械がつけられました。全身麻酔は10mlだけ入れるので、顔を横に傾けて目をつぶって深呼吸してくださいといわれ、2回目の深呼吸の途中で意識がなくなりました。
気が付いたらベッドに寝ていて、意識がはっきりしてくるのと同時に今まで経験したことのないお腹の激痛を感じました。悲しさを忘れるぐらいの激痛で涙を流していると看護師さんが湯たんぽを持ってきてくれました。お腹をあたためると痛みが少し和らぎましたが、同時にモカちゃんがお腹にいないことを実感し、涙が止まりませんでした。ぷーさんとkakaoで会話しながら2時間半ほどベッドで横になったあと、抗菌薬と鎮痛剤を処方されて病院を出ました。
家に帰るとぷーさんが栄養たっぷりのご飯とわかめスープを用意してくれていました。床に座るのもお腹が痛くて辛かったですが、ずっとお腹が空いていたので完食しました。
モカちゃんの話⑦につづきます。
次回が最終話です!
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